
バーチャルワークプレイスにおけるEverything DiSC®による組織文化形成/GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社様
HRDグループが主催するアセスメントフォーラムオンライン2020「ReStart」。今回のテーマは「バーチャルワークプレイスにおけるEverything DiSC®による組織文化形成」です。急激に職場がバーチャル化する今、組織とそこで働く人の関係性も大きく変化しています。GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社の田中様に、新型コロナの前から先行してリモートワークを推進し、イノベーティブな組織カルチャーの醸成に取り組むなかで、Everything DiSCを有効活用している事例を共有していただきました。モデレーターはHRDグループの久保田が務めました。

田中:私どもGMOグローバルサイン・ホールディングスは、コトをITで変えていくというミッションのもと、今課題になっている電子印鑑をはじめ、セキュリティ、クラウドインフラなどのサービスやソリューションを提供しています。元々はGMOクラウドという社名でしたが、年(2020年)9月に社名変更をしました。ホールディングスという社名からもお分かりかと思いますが、私どものグループ会社は何社かグローバルにございまして、そこで今、カルチャー変革に関する取り組みを行っています。
私は、普段はいわゆる人事の仕事と、CCO室で室長をしております。CCOというのは、チーフカルチャーオフィサーです。CCOやメンバーと共にカルチャー形成に取り組んでいます。組織文化は、意図せずとも自然にできていくものです。時代、事業、環境の変化に柔軟に対応していけるように、そして、なくてはならない会社として存続させていくために、事業からではなく、文化・カルチャーから変えていこうという取り組みを行っています。
本日はカルチャー変革への道のり、組織マネジメントにEverything DiSCを実際どのように使っているかを、3つのパート、つまり、カルチャー変革の取り組み、具体的な使いどころ、今後の取り組み、に分けてお話をしたいと思います。
まず、カルチャー変革の取り組みについてお話しいたします。
プロジェクトチームを立ち上げたのは2019年。今年で2年目、2021年が最終年となります。実際には、最初から「カルチャーを変えよう」とやっていたわけではありません。人事や事業の課題に取り組むなかで、人事主導で進めるのではなく、会社全体でカルチャー変革という名のもとで進めた方が良いのではという話に至り、どんどん巻き込んで大きくなった結果、準備の2年間も含めて全体で5年間におよぶプロジェクトとなりました。
私たちが目指すのは、2022年までに従来の企業文化から新しい企業文化に変えていこうというものです。文化というのはなかなかつかみにくく、見える化しづらいところがありますが、7Sという、元々はマッキンゼーのフレームワークを使い組織のカルチャーを共通言語化しています。さらに企業文化におけるパートナー、すなわち社員が新しい組織文化のなかでどうあってほしいか、新たなパートナー像を定義しています。
7Sのフレームワークを使った実際の定義を一部ご紹介します。
まず価値観ですが、私たちがいちばん大切にしているミッションやビジョン、バリュー、コトをITで変えていく、ビジョンはone&1st、バリューはワクワク、という言葉を掲げています。組織構造については、ここがDiSCの使いどころなのでキーワードにもなりますが、上下関係を伴う階層がない組織ということを、はっきりとうたっています。マネジメントがなくなるとは決して思っていませんが、マネジメントだけをする管理職はなくしていく構造です。ピープルマネジメントは、できるだけセルフマネジメントや仕組みに置き換えることを考えています。社風・スタイルは、価値観や理念を共有するパートナーの多様性を相互に受け入れていく、このようなカルチャーの全体像となっています。
