HRDNext経営戦略策定の手引き事業×組織×人材の戦略統合による新時代の企業成長論
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HRD株式会社 - Human Resource Development

2022.4.25 EVENT

AIアナリスト・エンジニアに求められるソーシャルスキル
『HRD Next 2021-2022 PROGRAM3 Day2_Session3』

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3つの質問 ①スキル ②組織・文化 ③マネジメント

① リーダーに求められる社会的・感情的スキル

久保田は、給与水準が上がる、つまり社会的インパクトが高まるポジションとなるに従い、「技術的スキル」、「高度な認知スキル」、とりわけ「社会的・感情的スキル」の比率が高まることを示すグラフを提示。その上で、日本のデータサイエンス領域をリードするブレインパッド社においては、どのようなスキルが重要で、どのようなスキルが課題となっているのか。また、どのようなスキルを元々保有する人材を採用するのか、あるいは育成できるのかを問いました。

東氏は、「技術的スキル」や「高度な認知スキル」は自ら習得できるものの、組織が大きくなり人に影響を与える立場になると「社会的・感情的スキル」がなければうまくいかなくなると指摘。「イーロン・マスクやステーブ・ジョブズのような経営者は、技術的スキルや認知的スキルではなく人に影響を与えて組織を動かすスキルが強烈だからこそ、多くの人がついていった。バランスは必要でしょうが、リーダーの『社会的・感情的スキル』が強いことが組織には必要だと思います」と発言。このスキルは先天性もあるので、得意な人材がその役割を負うとして、「伸びる組織には絶対に必要な人材」と話しました。加えて、このリーダーの資質は伸ばすことが可能なスキルとして、育成体制の必要性に言及しました。

久保田は、IT系ベンチャーの技術部門の責任者による「技術的スキルだけでマネジャーを務めるのは難しく、いろいろな人を巻き込んでいく上で必ず求められる『社会的・感情的スキル』がある人が評価されている」との話を取り上げました。

柳原氏は、データサイエンティストやエンジニアは自分で学ぶことが好きで、技術的スキルは豊富に用意されたオンデマンド環境で自主的に学んでいるとした上で、「取り組んでいる課題が業務フローのシステム化といったことより、仮説をもってどうつくるのかというアイディエーション(ideation)をチームで行うことが求められる中、コミュニケーションして意思決定する必要性から、『社会的・感情的スキル』を伸ばしていくことを重視しています」とコメント。採用においては、「BrainPad Values」という行動指針で言語化されている人材像を求め、若手社員を採用プロジェクトに巻き込み、インターン制度で一人ひとりとコミュニケーションを取りながら選考していることを説明。こうしたコミュニケーション経験が、将来のリーダー就任の際のマネジメント力に繋がるであろうことに言及しました。

② 文化について:機動的でフラットな組織運営

2021年秋に行われたHRD Next PROGRAM1 Day5において、米国防総省のエンジニア組織についてのセッションが行われ、「急速に変化し複雑に絡み合うソフトウェア組織において、潜在的に不安定な要件をサポートし、ポリシー、ビジネスまたはミッションの目的、および戦略に沿った組織文化が必要」といった議論が展開されました。そのカルチャーには、権力志向型や官僚志向型、そしてミッションに焦点を合わせ、信頼が重要となるパフォーマンス・オリエンテッド型の“ジェネレーティブな組織”があることが説明されました。

また、このHRD Next 2021-2022 PROGRAM3 Day2 SESSION01 のアルーン・シャーマ教授による組織と人の流動性を高める“3R”の中の“Restructure”(組織の再構成)において、従来の事業部型・マトリクス型組織から小規模チーム単位で機動的に動く流動性組織へのシフトがイノベーションや学習を促すとの議論がありました。

そこで久保田は、データサイエンティスト・エンジニア組織のカルチャーとはどういったもので、チームをどのように形成し連携しているのかについて両名に問いました。

柳原氏は、自社のデータサイエンティストやエンジニアには自ら学んで共有する志向があり、フラットな雰囲気の中でポジション関係なく主催される勉強会に顔を出すといったところから、意見交換しやすいカルチャーがあると説明。チーム形成・連携については、チーム自体は職能的に分かれている一方、業態的にはバーチャル的であり、プロダクト開発においては、開発チームはデータアナリティクス本部と共に論文を読み解き、データサイエンティストによるオープンデータを用いた検証結果をパイロットプロダクトに当てて実装していくといった本部横断の連携が行われていることを例示。同様に、案件ごとに各本部が部署横断的なバーチャルチームを組成して運営されていることが紹介されました。

久保田は、事業部制でも実際は小規模チーム単位で機動的に運営されている状況を確認し、「パフォーマンス・オリエンテッドではそういった組織が必要であるとわかりました」と応じました。

③ マネジメントについて:埋もれているデジタル人材が活躍でいる場をつくる

次に久保田は、シャーマ教授の“3R”の中の“Reskill”(社員の再教育・継続教育)に焦点を当て、流動性組織のエグゼクティブには「認知スキル」「対人関係能力」「ファンクショナルスキル」が求められることに触れた上で、最前線のデジタル組織・人材を束ねるリーダー人材に求められるものについて、両名に問いました。

東氏は、「認知スキル」「対人関係能力」「ファンクショナルスキル」の必要性を考察。
「以前の情報システム業界においては、『これさえ導入すれば業務は改善される』ことがある程度約束されていたので固定的な組織でもよかったところが、現在の次々に新たなサービスが立ち上がるような変化が激しい環境においては、流動的な組織が必要になると思います」と指摘。したがって、そうした環境への追随やメンバー指導ができるリーダー像が求められるとした上で、「例えば、なぜ3rdパーティークッキーが問題化し規制が厳しくなったのかといった変化の本質を把握し、単なる知識ではなく、社会や技術とサービスの関係性を結び付けて発信できるための教養や知見の再教育が必要」と話します。

          株式会社ブレインパッド プロダクトビジネス本部 本部長 東 一成 氏

続けて東氏は、100社以上への企業への提案や支援を経験した上で掴んだ数社の成功企業の共通点を提示。「その部長が社長と太いパイプを持っていた」「中心人物は業務経験豊富」「打席に多く立ち運をつかんだ」などの条件を列挙し、結論として「『(うまく)失敗するという実績と成功』を積みながら、『理論と現実』『データとツール』『組織と人』における曖昧さのバランスが取れていた人」の存在を示しました。

そして東氏は、「よく『デジタル人材がいない』と聞きますが、結構スキルを持った若手がいるものであり、『あなたは周りの5人の平均値』という言葉があるように、優秀なデジタル人材が周囲の凡人の影響で押し下げられているパターンが見られます」と指摘。デジタル人材を活用する場を組織として設ける必要性に言及しました。

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