HRDNext経営戦略策定の手引き事業×組織×人材の戦略統合による新時代の企業成長論
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HRD株式会社 - Human Resource Development

2022.4.14 EVENT

デジタル変革とピープルアナリティクスの未来
『HRD Next 2021-2022 PROGRAM3 Day1_Session4』

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<後編>
PXTで人が変わり文化が変化する土台に

そのコミュニケーションは、従来のようなタスク管理のような方法ではなく、各自の特性や資質を踏まえた上で成長のための内省やモチベーションを引き出すためのケアが必要であり、「管理職が経験したことのないマネジメントとしてどうしていくべきか、PXTを基に検討しているところ」と内山氏は話します。続けて、内山氏は次のように語りました。

「事業価値を最大化させるために、人と仕組みと文化の3つを掛け合わせていく必要があると思っています。いつの間にか自分の事業部はチェーンがかかっていない自転車のペダルを一生懸命に漕いで前に進まない状態にありました。このチェーンをしっかりギアに噛ませることが、人と仕組みと文化を掛け合わせることでした。PXTを取り入れることで、まず人が変わり、文化が変化する土台ができたと思います」

            出典:株式会社エヌ・ティ・ティ・データ

この話を受け、水谷は「事業部長の内面を共有していただいてありがたいです」と応じ、現場と人事にDSOが介在することからどんなことを学んだかを尋ねました。

内山氏は、「自らの事業部のミッションとして世の中にないものを生み出そうとしているので、成果物や活動プロセスに答えがあるわけではなく、やってみなければわからないことが多分にあるものの、できるだけ“科学”したい。成果を導くために必要な行動と、その行動を引き出す各自の資質をどう繋げるかが重要」と回答。人材そのものと、組織の仕組みでカバーできること、文化でカバーできることなどをどう全体的に繋いでいくかが肝要であるとの認識を示しました。

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「PXT統括読み替え表」で到達度を深める

東谷氏は、「組織が抱えている課題はそれぞれあるが、人事は人にフォーカスするものの組織としての課題感に向き合ったことはあまりなかったので、各組織の課題を共有し処方箋をつくることは間違いなかったと感じました」とコメントしました。

ここで水谷は、内山氏に個人の資質に関心を持った理由について質問。内山氏は、顧客の未来をつくるには組織としてのリーダーシップが必要で、そのためには個々のリーダーシップが求められると東谷氏と話し、研修を実施したことに言及。「研修でリーダーシップを言語化したものの、組織としての成果にはなかなか結び付きませんでした」と言います。一つ一つの行動レベルに分解しないと見えてこないと感じ、東谷氏に相談するとPXTを紹介され、そこから関心を持ったと言います。

(右から)株式会社エヌ・ティ・ティ・データ 東谷 昇平氏・株式会社エヌ・ティ・ティ・データ 内山 尚幸氏・水谷

水谷は、NTTデータとの仕事の中で、「提供した素材を料理する達人がたくさんいると感じました」と発言し、SDDX事業部が「PXT統括読み替え表」を作成したことを紹介。例えば、行動特性の「組織従順性」は「ルール創生/ルール活用」と読み替えています

「社内では、これまで個人の資質に入り込むことはやっていませんでした。これまで経験と勘でやってきたことが言語化されることは大きなメリットであり、より到達度を深めるためにアレンジしました」と内山氏。

さらに内山氏は、今後の組織の成長を図るために、採用や配置、マネジメントなどにPXTがどう使えるかを東谷氏などと共に検討していくことが次のチャレンジと話しました。

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PXTの人財還流とジョブマッチへの活用

次に水谷は東谷氏に今後の展開について話を振りました。

東谷氏は、SDDX事業部に対して作成した処方箋を人事と全社に展開しその効果測定を行うことと、人事情報とPXTデータを掛け合わせて人事課題にトライしていく方針を述べました。さらに、SNSやメールなどから行動データを取得しパフォーマンスとの相関を測るといった施策も検討していきたいと言います。

続けて、実際にPXTを活用した取り組みについて、①社員育成のための人財還流と②中途採用社員のジョブマッチについて説明。

①においては、お互いの人材や組織が見えないことによる不安や不信感で人財還流が進まないとの課題に対し、PXTによって人材の資質を見える化することで、人材育成などの観点から還流が進むことを促しています。「人事に言われたからではなく、自らが情報を開示することで自然に進んでいるのは意義のあること」と東谷氏。今後の仕組み化が課題と言います。

②においては、面接官の感覚による判断で入社後のアンマッチが判明するケースが散見するという課題に対し、配属組織のPXTやペルソナ情報によって求めるジョブモデルを明確化し、求職者にもPXTを受検してもらいマッチングを図る施策に着手しています。

そして、東谷氏は部長を務めるコンサルティング事業部のミッション「日本の人事をアップデートし、人財価値を最大化する」を紹介。多様化する働き方の中で求められる人事のアップデートに貢献していく方針を話しました。

            出典:株式会社エヌ・ティ・ティ・データ

人財価値を最大化するためには、企業のMVVによる存在意義の定義と社員の自己実現に向けたキャリアプランへのアサインが重要であり、そのためには企業が求める仕事」と「社員のやりたい仕事」をマッチングすることがキーであると指摘しました。

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企業と社員のマッチング追求が大きな流れに

            出典:株式会社エヌ・ティ・ティ・データ

水谷は、このマッチングについて「HRD Next」のこれまでの全3回のセッションでも共通して触れられたテーマであると指摘し、「ここに向かって動き出しているように感じます」とコメント。そして、HRDとNTTデータの取り組みとの一致感に触れた後、NTTデータ副社長の山口重樹氏の書籍『デジタル変革と学習する組織』を紹介しました。

            (右から)株式会社エヌ・ティ・ティ・データ 内山 尚幸氏・水谷

ここで、視聴者からの「以上の取り組みに経営層をどう取り込んだのか」との質問を取り上げ、東谷氏は「最初から経営層を巻き込んでDSOの座組を行いました」と回答。また水谷はそうした観点で東谷氏に普段大切にしていることを尋ね、東谷氏は「人や技術、組織などの点と点を繋ぐことが大事であり、そのためには点をたくさん集め、相互理解を促すこと」と回答。水谷は「喫煙室での東谷氏と内山氏の出会いが象徴的」とコメントし、東谷氏を“花粉の運び手”という人材類型に該当すると評しました。東谷氏は「花粉は自分にくっついているので、運び手とは意識していませんが」と笑って返しました。

最後にコメントを求められた内山氏は「これまでの3回のセッションを聞いて、皆さん同じ山を上っていると感じ、仲間が多く頼もしく感じました」と回答。東谷氏は、内山氏と同感で各セッションの登壇者からアップデートできることへの期待や、『デジタル変革と学習する組織』の著者である山口氏という経営層の一角が組織や人材に深くコミットしていることへの満足感を話し、本セッションを終えました。

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