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2021.2.2 EVENT

【ポストコロナの組織・人材戦略を見通す】

~戦略人事の新たな役割と経営戦略を組織・人材戦略に落とし込む方法~
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環境変化に対応するための「 DiSC」「ProfileXT 」の可能性

 

韮原オペレーション人材に適した資質について、どのようにお考えですか。

佐藤これは、いろいろな人がいろいろなことをおっしゃっていますが、例えば、実行型というところで、まず目標設定して分析をして、進捗管理できることです。または、利害を調整できることという人もいます。
事業がぐんぐんと伸びるフェーズというのは、とにかく活動量を増やしていき売上を伸ばしていきます。しかし横ばいになったり減っているときというのは、限られた利益をいかに調整・配分していき、みんなの満足度を維持しながら極力成長させていくことが重要になってきます。

韮原一方でメンテナンス人材も重要になるというお話もあり、変化が激しい中で全体を維持できる存在が重要ということだったと思います。おそらく、そのような方々はDiSCでいうとSタイプですよね。「様々な社員を辞めさせて来てしまったなかで、DiSCを受けたあとで初めて、自分が疎んじてきた人々はSであり、オフィス全体のお母さんのような非常に貴重な人であったのに、結果として辞めさせてしまったことを非常に後悔している」と、あるベンチャー経営者の方が仰っていました。まさにメンテナンス人材の重要性を見抜けなかったという後悔かと思いますが、どのような方がメンテナンス人材として役割を果たすのでしょうか。

佐藤メンテナンス人材というのは、少なくとも、対人能力や洞察力が高い方であればほぼ確実に向いています。確かにお母さん的な人というのは重要ですね。パフォーマンス型は、売り上げやKPIなどの数字を重視します。一方でメンテナンス型は人の表情やムードを重視します。これを測ろうとするとコミュニケーションの量や、誰が密なコミュニケーションを取っていて、誰が疎になっているかと見るやり方もありまる。そういうものを見ていくと、コミュニケーションの中で誰が疎外されているかが定量的にも分かります。そういう点を重視するのがメンテナンス人材なので、自ずと求められる力もはっきりしてくると思います。

先ほども言いましたが、デジタル化が進み、今年の新卒は基本的にテレワークで仕事をしているので、「入社した実感をどうしても持ちにくい」という声もあります。親から「社会人になって半年経ったがどうか」と聞かれても、「社会人になったかもしれないけれども、家でPCに向き合っているだけだから分からない」と答える人も多いようです。そのような不安に対して、きちんとケアしてあげられる人も重要です。
私も先日、最近入社して、はじめてプロジェクトに配属された人たちと短い時間の会食をしましたが、参加者の方からは「やってよかった」と言われました。仕事以外での接点を欲しかった、とのことでした。やはり今はメンテナンスの重要性が上がっていると思うので、それができる人を採用することが急務だと思います。

韮原営業もZoomやTeamsでやろうという一方で、わざわざ会いに行く機会を織り込んでそこでしっかりと仕掛けることができれば、相当上手くいくはずですよね。デジタル化に移行しているけれども、揺り戻しも必ず起きるでしょうから、その振動をどうバランスさせるのか、制御工学のようにうまくやれればチャンスがあると感じますね。
最後になりますが、総合的にDiSCやProfileXT(PXT)などの活動余地を改めてうかがいたいのと、御覧になっている方々にポジティブなメッセージをお願いできればと思います。

佐藤イノベーション人材とオペレーション人材、またパフォーマンス人材とメンテナンス人材のパフォーマンスモデルを作っていくことができるので、今まで以上にProfileXTの重要性は高くなると思います。
例えば、営業や監査などの役割のパフォーマンスモデルを作っている方もいらっしゃるかもしれません。一方、事業のライフサイクルに沿って創業期に強い方、成長期に強い方、または衰退期に強い方等のパフォーマンスモデルを作っている会社はそれほど多くないので、そのようなところに活用すればいいと思います。

DiSCに関しては、今までと使い方は変わりませんが、チームでのリアルコミュニケーションが少なくなるなか、チームの輪を維持するためには、今まで以上に相性が重要になってくると思いますし、その相性を客観的に見て利用する情報としては、DiSCの情報は強いと思います。メンテナンス人材がいたとしても、デジタルが強くなってくるとやはり人間関係は疎になるので、その疎な環境の中でも壊れないチームを組成するというのがDiSCの使い方だと思います。

【DiSC】 心理学者ウィリアム・M・マーストン博士により提唱されたDiSC理論をベースに、1970年代に開発された自己分析ツール。職場で人がどのように自分を認識しどのように行動するかを「D主導」「i感化」「S安定」「C慎重」の4つの行動特性で測定する。著作権はWiley社所有。

【ProfileXT】 人材が組織内の特定の職務にどれだけ効果的にフィットするかを測定するアセスメント。採用、選抜、育成、マネジメント、戦略的な人員配置に活用できる。著作権はWiley社所有。

韮原実際に我々のところでも、DiSCに関するお問い合わせやお仕事が増えていますね。DiSCは以前ビズリーチさんにも弊社のイベントに登壇して頂いていますが、やはり組織が急成長していく中で、チームのコミュニケーションをどう担保するのか、新しい人材についてより早く理解するためにはどうすればいいのかを考える機会に活用していらっしゃいます。また、営業の場面でも相手のDiSCスタイルを推測して、コミュニケーションを使い分けるということをしています。

PXTについては、デジタルトランスフォーメーションを支援するための活用方法についてよく相談をお受けします。あるいはM&Aをした後の文化の融和や組織・人材力のシナジー創出の点でも、PXTを使うアプローチは増えています。ようやく人をアセスメントを使って数値で測るということが、ここ数年で本格的に受け入れられてきたと感じますね。
私はかれこれ10年ぐらい人事におけるデータ活用を訴えているのですが、昔は「分かるけど、冷たくて嫌だな」と言われていたのが、随分と変わってきましたね。

佐藤PXTに関してはおっしゃる通り、今はとても信用できる有用な汎用ツールだと思います。しかしご覧になっている皆さんにも考えていただきたいのは、経営課題に対してピンポイントなソリューションにまだなりきれていない部分があるということです。例えばPMIにおいてPXTで、どんな課題をどう解決できるかを明確にすれば、非常に使いやすくなると思います。同様に、いろいろな経営課題に沿ってPXTをソリューション化していくということには、大きなチャンスがあると思います。

■佐藤さんの終了後コメント

非常に楽しかったです。本日は韮原さんのおかげもあり、戦略から人事まで一気通貫の話ができました。私の仕事ですと、戦略や人事、組織など部分的な話をする場合が多いので、コロナという大きなイベントの後にそれがどのように変化していくのかを一気通貫で話す機会をいただけたのは、自分の頭の整理にもなりました。また会場の方からの質問もするどくて、それに関しても自分の考えをお伝えすることができて、とても貴重な機会になりました。

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