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2021.2.2 EVENT

【ポストコロナの組織・人材戦略を見通す】

~戦略人事の新たな役割と経営戦略を組織・人材戦略に落とし込む方法~
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リモートワークで組織に求められる3つの人材タイプ

韮原ありがとうございます。技術活用がコロナによって一気に進んだということですね。私も実は、住宅・不動産関連企業のデジタル化について、先ほどのお話と同じようなテーマでご相談をお受けしています。どのようにデータを活用していくのか、典型的なCRMをきちんと整えていくだけでも十分効果的です。顧客のデータポイントを発生元で押さえ、それを統合するという考え方です。住宅販売は、その後何年かするとレイアウト変更などのリフォーム需要が発生します。それを追いかけるだけでも大きなオポチュニティがあるはずだと考えられます。
こういうことは本当にいろいろなところで起きていて、かつ、コロナで投資が止まると思いきやそんなことはなく、むしろ今だからこそやりたいという企業もあります。もともと多くの上場企業は十分なキャッシュを持っているので、大手であればこそ、先ほどの住宅・不動産のようなこれまでデジタル化とは縁遠かった業界にまで、変化が起きているという印象ですね。

佐藤リーマンショック後にも言われましたが、ピンチのときこそ投資というアクセルを踏みに行けるのか、反対に投資を止めたり経営を縮小するようなブレーキを踏むのかによって、景気が回復したときの伸び方が変わってきます。なので、今、アクセルを踏める企業というのはとても強いと思います。

韮原そうですね。今、こちらのセッションをご覧になっているのはプロのトレーナーの方やコンサルタントの方、人事担当の方、もしくは、それらに興味を持っている方だと思います。そういう方々が、どのようなところで仕事をしようか考えたときに、やはり元々、資金余力があり、投資しがいのあるテーマに取り組むのは当然のことと思います。
そこに対して、いかにして必要な人材を新たに獲得する支援を行うか、さらに、採用した人を含めて、どのようにして社内のチームビルディングを進めるのか。あるいはコロナ禍のリモートワーク環境の中で、不安に感じている方へのケアをどうするかといった課題もあるかと思います。その点については、どのようにお考えでしょうか。

佐藤やはり人事に関わる方にとっても、大きなチャンスであり、腕の見せ所だと思っています。人という側面で言いますと、3つの人材に仕分ける必要があると思います。

1つ目はイノベーション人材です。これは、先ほどの再構築をきちんと構想し、実現していく人ですね。ポストコロナを見据えた新規事業を立ち上げたり、新しいアイデアを出してイノベーションを進めていく人です。

2つ目はオペレーション人材です。ここに関しては様々な言い方がありますが、大きく分けると2つあって、まずは既存事業を維持・成長させる人材。また、イノベーションというのも、どこかのタイミングで組織に定着させていく必要があります。それを担う人材も、オペレーション人材です。例えば、再構築がある程度終わった段階で日常業務に落としていくことなどですね。

3つ目はメンテナンス人材です。人材に携わっている方はPM理論、人材をパフォーマンスとメンテナンスに分けて分類する理論をご承知かと思います。ここ10~20年でいうと、業績がいい会社は、どちらかというとパフォーマンス型の人材を重視してきた傾向にあります。しかし、現在のように大きく変化する、且つデジタル化により人と人との直接的なふれあいが減る中では、メンテナンス人材がまた脚光を浴びるのではないかと踏んでいます。メンテナンス人材は経験的に、“あの人は、人と人の間を取り持つのがうまい”、“あの人はやる気を出させてくれる人”と認識されており、直感的に、精度高くアセスできると思います。

オペレーション人材とイノベーション人材に関しては、学術的にも全く違う素質が求められるという話がありますし、ここをどのようにして見極めていくのか。私が新規事業の会社をお手伝いしていても、どのような人間をリーダーに選ぶのかについて悩まれるケースが多いです。まさに、イノベーション人材やオペレーション人材の人材要件をつくり、その要件に合った方を探して雇い、育成していき、かつハイポテンシャルな人材が流出しないよう、リテンションを含めてモチベーション管理をしていくということは、これから重要になってくると思います。

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