HRDNext経営戦略策定の手引き事業×組織×人材の戦略統合による新時代の企業成長論
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HRD株式会社 - Human Resource Development

2022.4.12 EVENT

企業変革を加速させる組織と人材の力
—事業成長に合わせて組織と人材像を再定義するための方法—
『HRD Next 2021-2022 PROGRAM3 Day1_Session3』

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変革の絵をどのように形に落とすか

ここから、田渕氏の発表内容について、西氏と対話に移りました。

西 変革の絵を描くことはできても、形に落とすことは非常に難しく、形になっていない会社が多いと思います。なぜ田渕さんの会社がそれができたのか、非常に興味が湧いているところです。ポイントとしては、田渕さんご自身が自ら変わろうとしていたことと、科学的なデータを見て変えていこうとしたところにあるのではないかと思いましたが、なぜそうされたのかについてお聞きしたいです。

田渕 自分でも怖かったのですが、組織が大きくなっていく中、自分のマネジメントの感覚が合っているのか、組織を動かしていくのに自分の経験値だけでいいのかと疑問を持ったのです。人事にしても、自分が知っている者だけを活用していたのでは何も変わらないだろうと。そこで、何か基になるものが必要だろうと、プロファイルズ社さんに相談した次第です。

西 変革対象が自分以外という人が多い中、変われていないのは自分も含めてのことと最初に認識されたことが大きいと思います。そう感じたのは、何かきっかけがあったのですか?

田渕 自分も変わらないといけないという意識がありました。最初の360°サーベイでは部下からいろいろなコメントをもらって立ち直るのに時間がかかりましたが(笑)。

西 どうやって組織を変えていくかについてですが、最初にMission、Vision、Valueを再定義し、立ち返る原点を設けたのはなぜですか?

田渕 事業が成長していく中でいろいろな課題が出てきたからです。業績目標などの数字が現場に降りることが多く、我々は顧客に何を提供することで対価を得ているのかという目的意識が曖昧になってきたところがあります。そこで、再度自分たちがやるべきことは何かを再定義し、これを理解しながら日々の活動、行動を変えていかなければならないと思ったことです。

西 決め方や浸透のプロセスはどのように?

田渕 このMVVは、お客様に対峙している各センターで、お客様と一緒になって作成しているんです。現場のメンバーがお客様とのやり取りの中でつかんだこうあるべきという姿を反映させています。

西 MVVを顧客とつくるというのは非常にユニークですね。その話で、CXに変えていくという話に繋がりました。社員の納得感も違うと思います。

田渕 我々はアウトソーサーですが、どこを見て仕事をするのかを間違えてしまう部分もあるので、お客様とつくらせてもらうということに取り組みました。

西 次に、データを可視化して人をシフトし組織のパフォーマンスに繋げるという部分について、もう少し詳しくお聞きしたいです。

田渕 全てはこれからですが、まずは現場でお客様のフロントに立つメンバーの中で顧客のCXを実現した者について、顧客の事業の理解度が深いのか、新たなサービスの創出力があるのかといったことが分析できると思っています。リアルな顧客接点を持つ中で、どのように現場でスキルアップをしていくか、それがどう組織全体のパフォーマンス向上に繋がっていくかを見ていきたいと思っています。提供するサービスが変わればフォーメーションも変わると思いますが、そこをしっかり見ていきたいということです。

西 人の組み合わせでパフォーマンスが変わるといったことの実証は進めていますか?

田渕 当社においては、上意下達を含めてコミュニケーションが一方的になっている面があります。そこを双方向のコミュニケーションにし、現場のメンバーがお客様から得た情報をフィードバックできるようになればどんどん新しいサービスも生まれてくると思います。対話の場を設けているのには、そういった狙いがあります。

ここで対話は終わり、水谷がトランスコスモス社では360°サーベイなどの振り返りの機会を内製し、社内のファシリテーターが事業側の意見を吸い上げるしくみをつくっている点が参考になるとの補足を行いました。

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